『炸裂GAL☆リンス 第1話』 「そう言うわけで…。20年に一度、この村の若い娘を、あの山に住む怪物に巫女として 差し出さねばならんのです」  どよよ〜んと暗い顔をして、長老はそう言った。 「で、今年がそうなのね」  あたしは長老にたずねた。 「はい。この孫娘のフェーナを……怪物の生け贄にせねば………うううっ…」 「まあ。お爺様。泣かないで下さいませ。村のためですもの。仕方ありませんわ」  そう言ってフェーナは、長老の肩を軽く抱いた。  あたしより、ひとつ年上だと言う彼女。  清楚で上品で、いかにも『巫女っ!』って感じのキレイな女の子。  あたしとは正反対のタイプだわね。  え? あたし?  あたしの名前は、リンス。リグナスのリンス。  見た目は普通のおてんば娘だ(ってよく言われる)けど、実はあたし、リグナス党の長 の娘なのよね。  あんまり知られてないけど、リグナス党はラアジィという拳法の達人集団なの。  その技をもって、このカタニア帝国の皇帝家に建国時代からお仕えしてるという、それ はもう由緒正しい一族なんだから。  そこらの攻撃魔法なんかには、ちょっとやそっとじゃ負けないわ。  で──。  先日、16才になったあたしは、先祖代々の掟によって、正義と忠誠の「徳」を積んで レベルアップするための旅に出たんだけど、途中で立ちよったこのバコニア村で、生け贄 騒ぎに遭遇したってわけ。 「よおォ〜し、わかった! あたしにまかせなさい!」  あたしは、ドン、と胸を叩いた。 「ほ、本当ですか。お客人」 「まあ。本当ですの」 「もっちろん♪」  あたしは、義理と人情のリグナス党よ。  こんな可哀相な話、黙って見過ごせるわけないじゃない。 「このあたし──リグナスのリンスが、キッチリとカタをつけてあげるわ」 「おお。ありがとうございます」  長老は涙をポロポロこぼしながら、あたしに手をあわせた。 「まっかせなさい!!」  ああ。いいコトするって、ホントに気分がいいわあ。             *           * 「だからってねェ…!」 あたしは長老に詰めよった。 「なんであたしが、鎖でつながれなくちゃいけないのよっ!!」  長老たちに、怪物が出るという洞窟に連れてこられたあたしは、いきなり、左足を鎖で つながれてしまったのだ。  これじゃあまるで、本物の生け贄みたいじゃないの!? 「巫女が逃げたりせぬよう、そういう決まりになっております」 「……へっ?」  ちょっと。何か勘違いしてない? 「あ、あのね、あたしの話を聞いて──」 「これで村も孫も救われます」 「リンス様…。このご恩は忘れませんわ…」  うるうるうる。と潤んだ瞳で、フェーナはあたしの顔を見つめてる。  やっぱり!  この人たち、勘違いしてる〜っっ!! 「だ〜か〜ら〜」  あたしは焦って説明した。 「あたしは、生け贄の身代りになるんじゃなくって、生け贄のフリして怪物を退治するん だって…あっ、ちょ、ちょっと! こら待ちなさい! 帰るんじゃない! 帰る前にこの 鎖を……こらァ! 恩知らず! 月夜の晩ばかりと思うなよお!! こ、この──」  あたしは力の限り喚いた。 「薄情もの〜〜っっっ!!!」             *           *  ………モゾモゾ……。 「んにゃ? なに……?」  太股の辺りに、何か動くものを感じて、あたしは目を覚ました。  どのくらい時間がたったんだろう?  あたしってば、ついうっかり眠ってしまったみたい。  ……モゾモゾモゾ…。 「なに…よォ…?」  あたしは目を凝らして、それを見た。  太股の上で、ウニョウニョと縄のような物体がうごめいてる。で、そのウニョウニョを たどっていくと、その先には………。 「ぎょええ〜っ☆」  ば、ば、ばばばばば……ばけもん!  イカの塩辛の塊みたいな、ヌトヌトぐちょぐちょのデカイのがいるぅぅっ!! 「何なのよ何なのよ、これぇ!?」  化物がこんなのだなんて、あたし、ひとっことも聞いてないわよおおっっ! 「うわああっ! 来るなあっ…来るんじゃないいッ! きゃあきゃあきゃあ!!」  あたしは、うねうねと迫ってくる化物の触手を、力の限り殴り、蹴りまくった。  だけど、いくら叩いても、ブヨブヨの化物にはまるで効き目がない。  そうこうするうち、ヌルヌルとした触手の群が、あたしの服の袖や襟や裾からズルズル と潜りこんできた。 「あっ……やっ…やだっ…」  柔らかくて冷たい感触が、あたしの肌をヌルッと舐める。 「ひ、ひえ! あひ…あ……う……!」  服の内側でグネグネ動く触手に、胸や腰をまさぐられて、あたしは一瞬、気が遠くなり かかってしまった。 「きゃっ、きゃうっ」  こ、こうなったらもう、必殺技しかないわ。  あたしの必殺技。烈放気弾。  強力な<気>の固まりを相手にぶつけて粉砕してしまうという、そこらの攻撃魔法より もはるかに威力のあるラアジィの大技。  これを喰らえば、どんなヤツでもイチゲキなんだから! 「え、え〜い。必殺──」  あたしは全身の力を振り絞って、両手を烈放の型に構え、気を集中する。 「烈放気…あっ…あう…あうう……」  体が……しっ…痺れて………力が……抜けちゃ…う…………。 「キャアアアッ!!」  ビリッ、ビリビリッ。  赤や黄色の服の切れはしが宙に舞う。 「やっ、やめてよォっ!」  逃げようとしても、痺れてへろへろになった体は、思うように動いてくれない。  たちまちあたしは、ブーツを残して丸裸にされてしまった。 「い……いや〜〜ッッッ!!」  何十本というウニョウニョ触手が、あたしの体に襲いかかってきた。  ネバネバした液体を滴らせながら、首や腋の下やムネに巻きついて、ヘビみたいにグネ グネ這いまわる。  うぎゃあ。き、気色悪いよおっ!  あたしのムネに、舌みたいな触手が吸いついて、乳房をベチャ…ベチャ…と舐めまわす ように蠢きはじめた。 「う……うッ…んん……や…だ……」  乳首が…感じちゃう……。  紐のように細い触手が、ムネの周りにスルスルッと伸びてきて、尖りかけた乳首に巻き ついた。  や、やめて! 乳首をそんなに締めつけられたら! 「きゃううっ☆」  キュウゥ〜ンと鋭い快感に、あたしは思わず悲鳴をあげた。  うねうねと動く触手に全身を好き放題に撫でまわされて、あたしはもうガタガタ。  ど、どうしよう……。  このまま責められ続けたら、ホントにどうにかなっちゃいそう……。 「は……く…う………はぁ……ん……」  そのうちに、触手が何本も内股に潜りこんできて、お互いに絡みあいながら、前後に動 いて股間を刺激し始めた。 「きゃ…っ! あっ………ヒイッ!!」  ゾゾゾゾッ、と背筋を走る快感に、あたしは体を大きく仰け反らせた。  もうだめ……気が遠くなる………。  親父さま。リンスは、ここで果ててしまうんでしょうか……。グスン…。  と、その時。  化物が、あたしに向かって動き始めた。 「ひっ……」  あたしが身をよじるよりも早く、化物がグチョグチョドバッとのしかかってきた。 「う…うわ………ふぎゃああッッ!!」  あたしはもうパニック状態。  ヌトぐちょに体を押しつぶされて、必死に手足をジタバタさせる。 「くっ。くう〜〜っ」  だ、だめぇ……どうにもならない…。  あっ! ちょ、ちょっと! なんで脚を広げるのよおっっ!?  股の間に固いモノを感じて、あたしは顔面蒼白になった。 「や……やだぁ〜〜っっ! こんなげちょげちょに犯されたくない〜〜〜っっっ!」  じたばたどたばた…と心の中では暴れるんだけど、体のほうは動かない。  あ〜〜ん。あたしの処女がああっっ! 「ぎ…っ………ぎえぇっっ……」  ズズズッ…と太いのが挿入ってくる!   い、痛い……やめて……さ、裂けちゃうよおぉっっ。 「うっ…う……い…イヤアアアアッッ!!」  その瞬間、  チュドドドド〜ン☆  あたしの全身から、ものすごいエナジーが噴き出した。             *           *  暗転──。             *           * 「まあ。リンスお姉様!」  あたしの姿を見て、フェーナは大きな目を丸くした。 「おケガ、なさったんですの?」 「見て…わかンない……?」  あたしはぶっきらぼうに答えた。  おケガをなさった、どころの騒ぎではない。  あたしの無意識の烈放気弾は、化物と一緒に洞窟もブッ飛ばしてしまったのだ。  生きて出られたのが、自分でも不思議なくらいだわよ。まったく。 「だいたい、元はと言えばあんたが──」 「怒ってらっしゃいますの?」 「ったりまえでしょっ!!」  あたしはフェーナに詰めよった。  アレで怒らない人間がいたら、お目にかかりたいもんだわ。  だけど、 「まっ。でも大丈夫ですわ」  と、フェーナはニッコリと笑った。 「へ?」 「リンスお姉様に、助けていただいたこの体ですもの。これからはずうっと、お世話させ ていただきますわね。うふふ♪」 「な…な…なに……?」 「私、どこまでもついて行きますわ♪」  クスクス笑いながら、フェーナはあたしにそっと抱きついた。  これって…つまり…その………。 「お姉さま」 「あは…は……ははは……は…は……」  あたしは力なく笑った。  あああ…。  もしかして、あたしの試練は、まだまだ始まったばかりなのかもしれない。                                     END