20.漢方薬とステロイド

アトピー性皮膚炎、リウマチ、喘息、ネフローゼ等の疾患の

治療には、多くの場合ステロイド剤が用いられます。

ステロイド剤は、その劇的な効果の反面、長期投与による

副作用から、こわい薬というイメージが強く、漢方薬で

ステロイドを使わなくてすむようにしたい、という希望をお持ちの

かたも多いと思います。

事実、漢方薬のなかで、小柴胡湯、柴令湯、十全大補湯等は、

ステロイドホルモンの減量、離脱、副作用の軽減が報告されて

います。

なぜ漢方薬にそのような効果があるかというと、天然物の中

には、構造的にステロイド骨格を持つ生薬が多くあり、

元々ステロイド剤はヤマノイモなどの生薬から抽出製造された

ものであり、ステロイドの作用に類似していながら、ステロイド

そのものではないとからということになります。

ステロイドホルモンは、肝臓で作られるコレステロールを素材に

して、副腎で合成される「体内の薬」で、ストレスや外傷等に対

して、身体を守る働きの一つなのです。

漢方薬は、身体を守る働きに役立つもの(自然治癒力、免疫力)が

多いという意味で、ステロイドなどの「体内の薬」の働きに深く

関係し、いろいろなシステムを回って、ステロイド作用の長所を

助け、短所を抑えるのです。

そこを理解していただいて、ステロイドを使用されているかたは、

抗炎症などの当面必要な作用はステロイド剤にまかせて、

その副作用の軽減のために漢方薬を併用なさり、減量、離脱の

助けとなさると良いでしょう。

21.インフルエンザと予防接種