銀イオンの除菌効果

銀イオンは、1929年にドイツの研究者によって発見されました。発見当時か
ら、除菌効果があることは知られていました。除菌の原理は、電気的な仕組
みを応用したもので、プラス荷電されたイオンである銀イオンが、マイナス
荷電された菌に付着して、菌を死滅させることで、除菌作用が発揮されます。
この原理は、学術的に完全に証明されたものではなく、数々も実験結果で予
測したものです。銀イオンの濃度や使用時間、環境などを考慮すれば、菌を
死滅させる直接の要因は、菌に活性酸素を発生させて死滅させたり、プラス
荷電による菌の細胞分裂が停止して死滅するなど、様々な要因があります。

銀イオンの特徴は、高い安全性があげられます。銀イオンは、銀を水中で電
気分解することで発生させ、これを水溶液にします。従って、他の薬剤などが
入っていないため安全性が高いのです。次に、通常のアルコールとは違い、
揮発性がなくその分長い除菌効果が期待できます。また、現在まででは銀イ
オンの耐性菌が発見されていないこともあります。この点が大きく評価され
て、MRSAなどの発生に細心の注意を払っている病院などで、この銀イオン
水溶液が使用されています。

銀イオンの作用を活用した商品はまだ少なく、ECSという会社が販売してい
る銀イオンの水溶液、資生堂のAgプラスシリーズ、他には、お風呂のレジ
オネラ菌対策として、水の浄化装置に使用したものや大手製薬メーカーが
製造した、銀イオンをしみこませた繊維で製造した消臭ソックス、白物家電
の洗濯機に、銀イオン水を活用したものなどがあります。

銀イオンの除菌効果を利用した洗濯機には、は銀イオン水生成機能が備わ
っていて、すすぎの際に、この銀イオン水を使って、衣類の消臭と除菌を行
うという画期的なものです。メーカーの資料によると、この洗濯機で洗濯した
衣類の菌発生率が減少したというデータも発表されています。銀イオンは、
乾燥によって酸化銀の形で残り、菌の付着を防ぐと解説しています。

ECSの銀イオン水溶液は、大手医療機関の院内感染対策、空港・税関の
伝染病対策、救急車の消毒、交番・パトカーの抗菌消臭対策として採用さ
れている製品です。特に、SARSがアジアを中心に猛威を振るった時には、
この製品が空港や税関で大活躍したそうです。
製品の中身は、銀を水中で電気分解して発生した銀イオンの水溶液です。
無香料であるために、噴霧したあとも芳香剤のようなにおいがなく、敏感な
肌に触れても影響はありません。発売元のESCの資料によれば、大手総
合病院のICU室で、浮遊菌の測定をした結果、一般細菌数は、噴霧前が
97対して、噴霧後は2に大幅に減少しています。微生物などは、114から
2に減少、真菌数は、17から0になったと報告されています。この製品の使
用用途は、病原菌、ウィルス対策はもちろんのこと、ペットの消臭や感染症
対策にも使用できます。

資生堂のAgプラスシリーズは、銀イオンをゼオライトという成分で包み、安
定した銀イオン効果とサラサラ感を保つパウダーを合わせた製品です。
人間から出る汗は、本来無臭ですが、それが菌と結合することで分解され、
脂肪酸という物質が生成され、この脂肪酸がにおいを放つのです。そこで
銀イオンはプラスの電荷の特質を使って、マイナス荷電の菌に付着し、菌
を死滅させることで、汗と結合して脂肪酸を生成することを防ぐために、消
臭効果が発揮できるというものです。  (参考:ストアーエイジ 第209号)

1月の「ひとこと」

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