| 若いお母さんから次のようなメールをいただきました。 「息子が今年から幼稚園に入園するのですが、アトピーがひどいので いじめられないかと心配です。」 私はこのお母さんにこのような返事を出しました。 「息子さんに、アトピー性皮膚炎とは、体質的に皮膚が乾燥性で、敏感な 人がなる状態であって、絶対に伝染しないということを、わかりやすく 説明してあげてください。そして、文明病だから、流行の先端なのよ、と 励ましてあげてください。」 アトピー性皮膚炎は、1歳以下で発症する人が半数で、5歳以下で発症 する人が約8割です。そして、子供で発症した人の8割〜9割が思春期 までに治ることがわかっています。 ただし、アトピー肌の体質や、アレルギー体質は続くので、生活環境の 変化やストレスなどで、子供の時にいったん治ったアトピー性皮膚炎を 再び発症する人もいます。 子供のアトピーはスキンケアさえきちんとすれば、ほとんどが良くなるの です。 お母さんはお子さんの前では、不安な顔や、イライラした様子を見せず、 必ず良くなるという信念を持って接してください。お子さんが不安感や 劣等感を持つことがないように、きちんと症状の説明をして、理解させる ことが大切です。 「五体不満足」という本をご存じですか。今、ベストセラーになっている本 ですが、乙武洋匡(おとたけひろただ)さんという「先天性四肢欠損症」の 障害を持って生まれた、現在大学4年生の自叙伝です。 この本を読んで、この青年の明るさに驚きましたが、それにも増して、 ご両親のすばらしさに感服させられました。 手足のない洋匡くんを積極的に外に連れ出し、幼稚園が決まれば、その 近くに転居、やっと入学許可のおりた小学校では、6年間保護者として 教室の外の廊下に待機、高校では、なんと入学決定前に、通学便利な マンションと契約してしまうなどの素早い決断、そうかといって、決して 過保護ではなく、自立した生活ができるよう、ある時はつき離し、ある時は 励まして指導しています。 お父さんは、背中のV字型の手術の傷跡を「勝利のVサインだ」と表現し、 それに対し洋匡くんは、「つらくなるはずの傷跡が、なんだか勲章のように 思えてきた。」と書いています。 ご両親も、影では不安と心配で泣かれたこともあったのではないかと思い ますが、洋匡くんの前では、決して涙を見せず、明るく前向きに進んでこら れ、何事にもチャレンジする洋匡くんは、早稲田大学政経学部に合格し、 現在に至っています。まさに、この親にしてこの子ありです。 アトピー性皮膚炎のお子さんを持つお母さん、お子さんの前では、いつも 明るく前向きでいてください。アトピーの正しい知識を理解して、お子さんに きちんと説明してスキンケアをしてあげてください。 あなたがそうであれば、お子さんは必ず、明るく元気に成長するでしょう。 精神面と免疫力の関係については、56.ストレスと免疫力をお読み下さい。 |