52.アトピー性皮膚炎(4.治療の追加)

前回(3.治療)の薬物治療でステロイド外用薬のことを書きましたが、

最近は特に副作用が誇張される傾向があり、外用治療を急に中止した

ために起こるリバウンド現象に悩むかたが増えています。

ステロイド外用薬は皮膚の炎症を抑えるうえで最も効果があり、適切な

使いかたをすれば、非常に有効な薬なのです。

しかし誤解しないでいただきたいのは、ステロイド外用薬による治療は

対症療法であり、治癒を望めないということです。

完全治癒をめざすには、前回書きましたように、1.増悪因子の除去、

2.皮膚の保湿、3.薬物治療の三つが重要になります。

今は3.薬物治療について書いているわけですが、すでにステロイドを

使用していらっしゃるかたがステロイド離脱をめざすには、急に使用を

中止するのではなく、ステロイド軽減のために、漢方薬やタイツコウ

などの併用をお勧めします。

20.漢方薬とステロイドにも書きましたように、柴胡剤のいくつかには

ステロイド類似作用があり、ステロイドの使用で起きる副腎皮質の

萎縮を防止し、さらにステロイド受容体の減数を抑制して、結果的に

ステロイドの使用を減量できることが報告されています。

以上より、薬物治療としては、ステロイド外用薬の利点を利用して

炎症を抑え、漢方薬やタイツコウを併用して徐々にステロイドを弱い

薬に切り替えてゆき(もしくは使用範囲を少なくして)、最後には完全

離脱をめざすと言う方法が良いのではないでしょうか。

33.漢方薬と民間療法(サンデー毎日の記事より)も参考になさって下さい。

外用薬使用上の注意として、アトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚には、

黄色ブドウ球菌が非常に多くなっているという報告がありますので、

皮膚を清潔にしてから薬の塗布を行う必要があります。その場合、

オリーブ油で患部に残った軟膏をぬぐいとり、石鹸(弱酸性)で洗い流し

た後に外用薬やタイツコウの塗布を行って下さい。スキンケアが十分で

ないと、症状の改善が期待できない場合もあります。

53.アトピー性皮膚炎(5.遺伝と発症)

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