| エストロゲン貼付剤のエストラダームM(一般名:エストラジオール)は、 2002年5月に適応追加が認められ、それまでの更年期症状に加えて、 新たに閉経後骨粗しょう症にも使用できるようになりました。閉経後骨 粗しょう症う症は、閉経後のエストロゲン減少によって骨代謝のバラン スが崩れ、骨量が減少することで発症します。エストラダームMの使用 によってエストロゲンが補充されることにより、骨量増加効果が期待で きます。 エストラダームMは2日ごとに貼りかえて使用します。一般にエストロゲ ン製剤の投与パターンとしては、休薬期間をおかない「連続投与法」と 3週間連続して貼付した後に1週間の休薬期間を設ける「間歇投与法」 の2種類がありますが、エストラダームMを閉経後骨粗しょう症の治療 に使用する場合には、連続投与が一般的になっています。 連続投与する場合には、エストロゲンの長期連用により子宮内膜の増 殖が起き、子宮内膜ガンを誘発する可能性があることから、その予防 のために黄体ホルモンを併用します。この黄体ホルモンの使用方法に も複数あり、1ヶ月に12日間、黄体ホルモンを併用する「周期的投与法」 と、黄体ホルモンを連日併用する「持続併用投与法」のどちらかの場合 が多いです。 エストラダームの貼付場所については、メーカーから入手可能な患者向 け説明書に「下腹部または臀部」と明記されています。しかし、この説明 書には「貼りかえる時は別の場所に」とも記載されており、毎回違う場所 に貼っていると、下腹部と臀部だけでは貼る場所がなくなってしまいます。 もっとも、貼付部位を変更するのは、皮膚のかぶれを防ぐためであり、 必ずしも毎回違う場所に貼る必要はありません。 また、同剤は、背中に貼付した場合、貼付後のエストラジオールの血中 濃度時間曲線下面積が、下腹部貼付時に比べて優位に高くなることが わかっています。また、添付文書には、「胸部に貼付しないこと」とも記 載されています。これは同剤が乳房局所の細胞に高濃度で到達すると、 乳房細胞の増殖が起きる恐れがあるためです。さらに摩擦ではがれな いようにベルト部分への貼付も避けたほうが良いとされています。 (参考:NIKKEI Drug Information) |