「“買ってはいけない”はインチキ本だ」
         に対する反論を読んで

“買ってはいけない”はインチキ本だ」に対する反論が週刊
金曜日の8月20日号に掲載されました。
反論と同時に、“買ってはいけない”に掲載されている企業へ
のアンケート結果も掲載されていましたが、67社のうち、解答
拒否が51社ということでした。

反論は、「“買ってはいけない”はインチキ本だ」を書いている
日垣隆氏に対しても、文芸春秋に対しても、市民運動、消費
運動つぶしと思える原稿を掲載している、というところから始
まっています。

いくつかの例をあげて反論しているのですが、“買ってはいけ
ない”の著者たちの意図は次の文に集約されていると思いま
したので、書き出してみます。

……………………
私たちが「疑わしき物は使用せず」の立場に立つのは、生
命や健康を守るためにはこうした姿勢が必要だからだ。そ
もそも「疑わしき物」のほとんどは必要ないものなのだ。
一つの化学物質についてはさまざまなデータがあるが、消
費者の生命や健康を第一に考えれば、もっとも毒性が強く
出ているデータに注目すべきである。ところが、多くの企業
は自分に都合の良いデータを用い、責任を厚生省に転嫁
し、金儲けのために次々に商品を開発し、広告で消費者を
たぶらかし、販売している。こうした企業の姿勢を私たちは
批判しているのだ。企業の立場に立ち、企業が喜ぶような
記事を書いたのでは、単なる御用ライターにすぎない。
………………………

反論を読んで感じたことは、企業からの回答率を見てもわ
かるように、消費者である私たちが立ち上がらない限り、何
も解決しないということです。“買ってはいけない”が正しいか
日垣隆氏が正しいかということではなく、買う立場の私たちが
変わらない限り、企業も姿勢を改めないということです。

“買ってはいけない”では毒性を誇張しすぎる点がありますし、
文芸春秋の日垣隆氏の記事にも都合よく書かれたところが
見受けられますが、両者の投げかけた布石を素にして私た
ち消費者が変わるべき時なのではないでしょうか。
私たちが正しい目を養い、宣伝に踊らせられないような確か
な判断が出来るようになれば、企業の姿勢も変わってくるこ
とでしょう。

正しい確かな判断を養うことは、個人のレベルでは難しいこ
とであれば、それを実行してくれる団体の結成を願い、運動
を起こすことも必要ではないでしょうか。
このことは、“買ってはいけない”の著者座談会の記事にも書
かれており、“買ってはいけない”の利益の一部を基金に当て
て「環境科学センター」の設立の提案がされています。
私が願うのは、検査結果で毒性ばかりを強調するのではなく、
その添加物が、なぜその量必要なのかということを、企業に問
えるレベルを持ち、企業はそれに回答する義務を持つ(これに
は行政の関与が必要でしょうが)というような機関の設立です。
その検査結果と企業の答えにより、私たち消費者は団結して
悪い物を買わないようにすれば、自ずと企業側の姿勢も変わっ
ってくると思います。

上記の座談会の最後に消費者運動の草分けの野村かつ子さ
んの言葉として
『ものを買う買わないというのは実は社会に対する投票であり、
悪い物を買わないことは、その企業をボイコットすることであり、
ノーを突きつけることで社会が良くなっていくのです。』
と載せています。

「こらむ」の「61.環境問題(消費者として)」も参考になさって
ください。

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