2002,9月の『ひとこと』

9月28日(土) 「記憶力」

記憶は脳の中心部にある「海馬」が管理しています。海馬とはタツノ
オトシゴの異称で、同じような形をした部分で記憶すべき情報が選択
されながら、記憶の保管庫である側頭葉(こめかみの所)に送り出さ
れます。
海馬が活動するとき、毎秒5回ぐらいの規則正しいリズムのシータ波
という脳波を出します。ただし、海馬はいつもシータ波を発しているの
ではなく、新しい出来事や、はじめての経験に対して最も顕著に現わ
れて、記憶しようと働きます。
また、記憶を呼び戻すには、バラバラの情報を保管している神経細胞
同士が接合(シナプス増強という)されます。それもシータ波のリズム
のときほど、接合が強く長く持続します。物事に興味を持って見つめた
り、考えたりするとシータ波が出てきて、頭脳明晰な状態が作られるの
です。
年を取るにつれ、物事への情熱や感動が薄らぎがちになり、それが
記憶力を急速に低下させます。
まず、何にでも好奇心を持つこと、同じことでも冷めた目で見るより積
極的な刺激を受けようとする姿勢がシータ波を多く出します。
そのように記憶力が増していけば、興味、関心の輪が次々に広がっ
て、記憶の拡大再生産を続けていくことになります。
また、年齢とともに神経細胞は減少していきますが、逆にシナプスの
数は増し、記憶の容量が大きくなるということがわかってきました。
たとえ丸暗記する力は衰えても、論理だった記憶力が発達し、物事の
理屈を理解して活用できる能力が高まるといえるのです。
                 (参考:記憶力を強くする:講談社)

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9月21日(土) 「味覚」

味覚を左右する基本味は、甘味、塩味、うま味、酸味、苦味の5つとい
われています。それでは、おいしい、まずいはどこで感じるかというと、
これは舌でなく、脳で判断されるものなのです。舌は味覚センサーとし
ての役目にすぎません。
味のほか、香り、色、形、温度、歯ごたえなど食べ物のさまざまな情報
は、別々の感覚器から取り入れられ大脳皮質で統合されます。
そこでは、体調やおなかのすき具合、誰と一緒に食べているか、まわ
りの雰囲気といった要素の加味されます。それらの情報は、さらに脳
底部にある「扁桃体」に送られて過去の「食体験」とも照合されます。
グルメとは舌先の感度だけではなく、食への関心度と脳の記憶量の
違いにあるといわれています。
また最近では味覚センサーである舌の味蕾(みらい)細胞が減少して
いるとの報告もあります。
味蕾細胞は1週間ほどで生まれ変わっているのですが、ダイエットに
良いからとトウガラシのような辛いものを食べ続けていると、細胞が破
壊されて味に対する感覚が鈍くなってしまいます。
激辛ブームに加え、好みの食品だけをとって満腹してしまうことによる
栄養の偏りも原因とされます。グルメ志向と見えるのは、舌の判断力
が低下した結果、自分では判定できずにマスコミで取り上げた「おいし
い店」の味を確かめようとする人が増えているからという見方もできま
す。
食品の加工技術が進み、しかも味覚の鈍化が問題になりつつある今、
感覚だけを頼りにした食事は栄養の偏りを生む危険性をはらんでい
るといえるでしょう。

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9月14日(土) 「薬の飲み方、食前、食後、食間の意味」

薬の飲み方には重要な意味があります。食欲を増進させる薬や制吐
剤は「食前」に飲みます。

「食間」は食事と食事の間のことで、漢方薬や空腹時に胃の粘膜を守
る薬、高脂血症の薬、腸で溶ける薬などを服用します。

「食後」というのは、胃の中に食べ物が残っている30分くらいまで
のことで、この時間なら薬がほどよく吸収され、胃を荒らすなどの副
作用が少なくなるからです。

飲み忘れた場合、次の時間までに間隔があり飲んだほうが良い薬と、
決められた時間に服用しなければ全く効果のない薬がありますので、
事前に医師または薬剤師に聞いておくと良いでしょう。

薬の効果を上げ、副作用を極力減らすためにも、指示に従って飲む
ことが大切です。

食後に服用の薬」も参考になさってください。

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9月7日(土) 「傷の治し方」

最近の研究では、傷口は乾かすよりもぴったりと覆って湿潤状態を保
つほうが早くきれいに治ることがわかってきました。消毒した上からガ
ーゼをかぶせ、かさぶたを作ように早く乾燥させるという方法がまだ
一般的ですが、これでは治るまでに時間もかかって、傷跡が残りやす
いのです。
皮膚が傷つくと、修復を図る自然治癒力が発揮されます。その際に傷
口からにじみ出る体液が重要な役割をします。外気に触れた体液はか
さぶたになり、その下では表皮が再生され、コラーゲンや毛細血管が
再形成されて傷を埋めていきます。
そのためには、傷口は消毒するよりも、すばやく水道水で異物や汚れ
を洗浄することが大事です。消毒薬の使用によって、再生すべき細胞
が破壊されて治りが悪くなるためです。ガーゼの繊維が傷の中に入り
込んで、はがす時にひっぱられて治りかけの皮膚を壊すことにもなり
ます。
傷口から滲出する体液を拭かずに、絆創膏などを当てます。火傷で
できた水疱も破らないようにすることです。
体液は半透明でさらっとしており、色が濁って臭いのある膿とは違い
ます。
ただし、数分たっても出血が止まらなかったり、砂や土、ガラス、ゴミ
などが入り込んで取れない傷は医師にかかったほうが良いでしょう。
次のHPも参考になさってください。 (参考:読売新聞:2002.8.25)

創傷治癒センター」も参考になさってください。

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