2004,12月の『ひとこと』

12月25日(土) 「母乳育児」

母乳は、健康な正期産児(予定日前後に生まれた健康児)であっても
病気の低出産体重児であっても、人の新生児にとって最高の食べ物
であることが世界的に認められています。母乳と母乳育児は、急性・
慢性疾患のリスクを著しく減らす一方で、一般的な健康、発育、発達
においても利益をもたらします。
アメリカ合衆国、カナダ、ヨーロッパや、他の先進国における研究で
は、母乳は下痢の頻度・重症度、下気道感染症、中耳炎、菌血症、細
菌性髄膜炎、ボツリヌス症、尿路感染症、壊死性腸炎、などの発生率
を低下させることが明らかです。また、乳幼児突然死症候群(SIDS)、
インスリン依存性糖尿病、クローン病、潰瘍性大腸炎、リンパ腫、ア
レルギー疾患、他の慢性消火器疾患などから子供たりを守っている可
能性があります。母乳育児は、認知能力の発達にもプラスの影響を与
え、この影響は低出産体重児においてより明白です。

母乳育児は母親にとっても、閉経後の大腿骨頭骨折の頻度を低下さ
せ、卵巣ガンと閉経後の乳ガンのリスクも低下させるという報告があ
ります。
2000年11月に厚生労働省は「健やか親子21」を提唱しました。
その中で、妊娠・出産や育児を通じて人間として成長しながら、親子
が豊かな人生を送れるように支援するという理念が出されています。
日本では、母乳育児は乳児と母親の健康上の利益にとどまらず、育
児不安対策、児童虐待の防止など、母子保健に関わる具体的な方
策の切り札として推奨されてきています。 (参考:薬壺 2004.12)

母乳の授乳時間」なども参考になさってください。

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12月18日(土) 「思春期に多い起立性調節障害」

起立性調節障害(OD)は、思春期に特有の自律神経機能失調です。
軽症を含めると、思春期の子供の約1割にみられるほど、頻度の高
い症状です。
自律神経は血液の循環や胃腸の動きなど、全身の機能を調節してい
ます。この働きがバランスを崩すと、立ちくらみや倦怠感、頭痛、朝起
きられない、腹痛などの症状が起きます。
特に午前中の症状が強く、病院を受診するODの子供の3〜4割に不
登校がみられます。一方、夜は目がさえ、寝つきが悪くなります。
血液検査などでは、異常が見つかりません。立ち上がる時に血圧が
低下したり、急に低血圧の発作が起きたり脈拍が早くなったりします。
ODの子供はストレスをためやすい傾向があり、ストレスが自律神経
の働きに悪影響を及ぼし、体の症状が出ると同時に、うつ状態になり
ます。重症度によって治療は異なりますが、一般的には、就寝や起床
時間などの生活リズムや食生活を整えたり、散歩などの軽い運動を
したりします。立つ時は頭を下げたままゆっくり立ち、上体を静止した
ままの起立は避けるようにします。食塩を多めに取り、暑さを避ける、
心のストレスが軽くなるように、学校や家庭での環境に配慮すること
が大切です。    (参考:読売新聞「からだの質問箱」)

このHP内の「起立性低血圧症」「自律神経とストレス」等のページや
低血圧サポートグループ」のHPなども参考になさってください。

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12月11日(土) 「介護食」

お年寄りの食事で気を配る点

1)食事の前に声をかけ、食べる意識を高めてもらう。
2)一食分を盛り付けた食事セットを見せ、見た目から食欲を持って
  もらう。
3)水分補給と口中を湿らせるため、お茶やゼラチンなどで固めたお
  茶やゼリーを食べさせる。
4)細かく切ったものやすりつぶしたものは、必ず「これは○○」と
  説明する。何を食べているのかがわからないと不安を誘うので、
  小さなすり鉢を用意し、目の前ですりつぶすのも良い。
5)味付けは酸味、甘味などメリハリをつける。ただし、塩分制限な
  どがある場合は専門家に相談する。
6)介護食品として様々な種類のものが出回っているので、時には市
  販品を利用するのも良い。卵豆腐なども食べやすい。
7)低栄養になりやすい人には市販の若者向けゼリー状栄養ドリンク
  などを利用すのも良い。
8)飲み込みに不安がある場合は、担当医や看護師などの専門家に
  相談しましょう。むせたときの対応も、あらかじめ看護師に尋ねて
  おくと良いでしょう。

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12月4日(土) 「母乳の授乳時間」

母乳による育児は、栄養、免疫機能、母子関係などの様々な研究が
進んだことで再び見直されてきました。育児休養制度が広がり、赤
ちゃんと過ごせる機会が増えたことも背景にあるようです。
ユニセフとWHO(世界保健機関)も「出産後30分以内に母乳を飲
ませることが大切」など母乳育児を勧めています。
一方で、誤解が原因で悩んでいるお母さんもいるようです。その誤
解とは「お乳が足りないのではないか」ということです。育児書には
よく、「授乳は大体3時間置きに」と書かれています。しかし、それは
ミルクの場合であって、母乳の場合は1時間くらいで消化されてしま
まい、3ヶ月ぐらいの成長する時期には、30分置きくらいに授乳が
必要になることもあります。ところが、子供が3時間たたずに何度も
泣くために、母乳の出が悪いと勘違いして、悩んだ末にミルクに替
えるというケースが多いようです。
1、2ヶ月ごろまでは赤ちゃんが泣く度に授乳すれば問題は無く、お
むつが1日6、7回濡れていればその目安になります。
赤ちゃんが1回に飲む量や、体重の増え方もまちまちですから、あ
まり神経質にならないことが大切です。赤ちゃんの体重を気にする
よりも、お母さんがリラックスして赤ちゃんと接することが一番重要
なのです。

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