薬の服用(とくに高齢者や幼児の場合)

高齢者のかたは薬をうまく取り扱えないことも多いようです。医薬
品の中には手に取ろうとすると小さすぎて、または滑りやすくてつ
かみにくいものがあります。介護施設などでは、食後テーブルか
ら食器を下げると、錠剤やカプセル剤があちこちにころがってい
ることもよくあるそうです。

つかみやすい錠剤の大きさは直径8〜9mm以上であり、一方、
服用しやすい大きさは7〜9mmであるといわれています。服用の
しやすさは重要であり、薬剤の設計上、つかみやすさは犠牲にな
る部分かもしれません。

要介護高齢者において、服用した薬剤が口腔内に残り、口内炎
や口腔粘膜の潰瘍を生じるケースも報告されています。また薬を
飲みこむことができても食道に詰まってしまう患者さんも多いよう
です。

以上のことなどから、薬を飲む際の基本動作として大事なことは

1.必ず水とともに飲む
2.体を起こして飲む
3.服用後すぐに寝ない

ということがいえます。

ところが、嚥下障害(物をうまく飲みこめない)のある患者さんに
とって飲み込むのが最も難しい食品は、水であるといわれてい
ます。水をコップで飲む際に最後の一滴まで飲もうとするとあご
が上がってしまい、誤嚥しやすい姿勢になるためと考えられます。

最近、水を飲みやすくするために工夫されたコップ(ノーズフィッ
トカップ)が開発されています。これは飲み込むために傾けても
鼻にあたらないように縁を半円状にカットしたコップや、少し傾け
ただけで水が口に入っていくように底の形が円錐形(下方にいく
ほど直径が小さくなる)に加工されています。これらを使用する
ことによって、あごが上がらずに最後まで水を飲むことが可能に
なります。

次に注意しなければならないのが、飲んではいけない錠剤やカ
プセル剤を服用してしまう場合です。形状が錠剤やカプセル剤で
あり、患者にとっては当然飲み込むものと誤解しやすい局所適
用の薬剤があります。アフタ性口内炎治療のための錠剤(商品
名:アフタッチ)、狭心症や心筋梗塞治療のために使用する舌
下錠(商品名:ニトロペン)、口内炎に使用するかプセル剤であ
り、噴霧器を用いて患部に噴霧する製剤(商品名:サルコート)
などです。

幼児や子供に粉薬を飲ませるときに決してやってはいけないこ
とは、乳児が口を閉じてしまうとつい鼻をつまんで口を開けさせ
たくなりますが、息ができずに苦しがり、薬を飲むどころか、むせ
たり吐いたりしてしまい、食道ではなく、気道に薬が入ってしまう
こともあり、危険です。
また、シロップを容器から直接飲ませたり、飲ませるタイプにな
ていない蓋を使って飲ませたりしますと、残っている薬に唾液が
混ざり、細菌で汚染したり、薬が分解しやすくなってしまう可能性
があるので、これも行ってはいけないことです。
                  (参考:NIKKEI Drug Infomation)

リカマイシンドライシロップ服用時の注意
「小児用抗生剤服用時の注意()()」なども参考になさってく
ださい。

4月の「ひとこと」

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