不老不死、養生の教え

古来から不老不死を追い求めて、秘薬づくりがされていました。
1500年ほど前の、中国・唐時代の医学書「備急千金要方」は養生法が初め
て体系的に記されたものです。
そこには「いつも不老不死の薬を服用していても、養生法を知らなければ
長生きするのはむずかしい」と書かれています。
秘薬を飲んで長生きしようとする気持ちは、現代にも通じています。
やせ薬(利尿薬やホルモン、食欲抑制薬などを含み、袱紗羽陽で死亡例が
あります)でやせようとしたり、栄養補助食品(サプリメント)に頼った
りすることです。それを考えると、秘薬のたぐいは養生にあまり役立って
いないことがわかります。

「備急千金要方」には次のようにも書かれています。
「養生法の要点とは、何はともあれ疲労を少なくすることにある。まら大い
に疲労したり、耐えられないような仕事を自分に強要したりしてはならない」
当時中国では試験勉強や激しい出世競争で疲労が溜まり、体を壊す人が
大勢いました。無理や働きすぎ、そして過労死、これは現代社会とよく似て
います。

現代社会でも通じる養生法を考えてみると、次のようになるでしょう。

食の養生

平安時代の日本最古の医学書「医心方」(984年)には、ずばり飲食から元
気をもらう、と記されています。
「食べ過ぎれば消化器系に負担をかけ、内臓の病気になる。食養生の大原
則は、生ものと冷たいものを遠ざけること」
生ものは食中毒の教えであり、冷たいものは体を冷やして体の機能を低下
させ、病気にかかりやすくするためです。養生には、食べ物の質・量を吟味
して食べることを強調しています。

動く養生

五種類の動物の動きをまねする運動療法「五禽戯」を考案した中国・後漢
(25〜220)の名医・華陀先生は次のように記しています。
「体は動かすことを要求している。だが、酷使してはいけない。身体を動か
せば消化を助け、血気のめぐりも良くなり、病気にかからなくなる」
現代風にいうと、森林浴、ウォーキング、体操、ストレッチなどが相当しま
す。疲労がとれ、元気が出てきます。呼吸法と合わせて実行すると、より効
果的です。

気の養生

「備急千金要方」には次のように書かれています。
「過ぎればやはり元気を失う。だから何事も少なめにすることが大事だ。さ
らに、思い巡らすこと、執着的に思うこと、欲望、仕事など、何事も抑え気
味が望ましいのだ」
気の養生では、精神を集中し、整えて、元気を養うことも強調しています。
一種の瞑想で、瞑想には静かに呼吸し、何もイメージしない座禅も含まれ
ます。これには、確かに免疫力を高める作用が確かめられています。

以上より、今に生きる養生とは、飲食に注意を払い、食べ過ぎず、行いも
過ぎず、適度に運動し、良い睡眠を十分にとること。瞑想をしたり、呼吸を
深くくしたりすることも元気を増します。
これと反対のことをすれば、元気が損なわれるということです。
                          (参考:くらしの百科 414)

自律神経と呼吸」なども参考になさってください。

7月の「ひとこと」

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