| 1.いびきと突然死 突然死の原因の一つに睡眠時の呼吸が一時的に停止する「睡眠時 無呼吸症候群」が関与するといわれています。この睡眠時無呼吸症 候群は「慢性いびき症」とともに睡眠障害時の重要な疾病として取り 上げられています。 睡眠時にいびきを伴なう呼吸障害として、上気道の狭窄や閉塞、骨 格性開咬、小下顎症、舌の相対性肥大、舌根の沈下など形の上で のいくつかの特徴が見られます。最近は、生活習慣病と関連して肥 満の体質にみられ、大いびきとともに口や鼻からの換気が停止し、 いびきが無呼吸を引き起こすと言われています。 特に、この肥満現象は働き盛りの中高年の男性に見られ、飲酒や 疲れた時だけのいびきであればそれほど心配ありませんが、習慣 化すると問題が生じてきます。起床時に喉がカラカラになっている、 鼻がつまるなどの症状を訴える人が増えてきました。 2.原因 いびきの原因としては、鼻、鼻喉腔、咽喉などの疾患、歯科では噛 み合わせの不正、下顎が小さい、舌が異常に大きいなどが挙げら れています。最近は、食生活が欧米化し、アルコール類の常飲にと もない肥満者が増加していびき症状が増加しています。 長期間にわたっていびき症状が持続すると、高血圧、高脂血症、糖 尿病などの生活習慣病のほかに、心筋梗塞や脳卒中などをひき起 す場合があります。とくに注意しなければならないのは、昼間に襲っ てくる猛烈な睡魔で、車による交通事故、医療事故などもみられ、 社会問題としてアメリカ健康社会福祉省からの注意警告が出てい ます。 3.治療法 治療法としては、体重の減量で食生活や運動療法を含めて、減量 治療を行います。睡眠時の体位としては、仰臥位では舌が沈んで 気道が狭くなり、いびきをかきやすくなりますので、横向きが勧めら れます。 口呼吸の人は上気道が狭くなるので、口呼吸防止のために口唇に テーピングをして鼻呼吸をするようにします。 外科的に軟口蓋の切除やレーザーで口蓋垂(のどちんこ)を切り取 ったりします。 最近注目されているものにスリープスプリント療法があります。 アクリルレンジ製で、マウスピースのような装置です。歯科の分野で 試みられたもので、簡便でコンプライアンスにも優れ、活用が期待 されています。 耳鼻咽喉科で上気道異常のチェックをしてもらい、呼吸器内科、心 療内科などとも連携し、効果の高いスリープスプリント療法を進めて いくことで「慢性いびき症」に対する治療効果もみられていくものと考 えられています。 (参考:神薬国保 第64号) 「いびきのメカニズムと治療」「怖いいびきに要注意」なども参考に なさってください。 |