インフルエンザと普通かぜの違い

多くのかたは、風邪とインフルエンザを混同しているようですが、両
者はまったく違う病気だと考えたほうが良いのです。

一般に風邪と呼ばれるもののうち、4分の3はウィルスが引き起こし
ますが、インフルエンザウィルスだけでなく、パラインフルエンザウィ
ルス、アデノウィルス、ライノウィルスなど、多種類のウィルスが病原
として挙げられます。ウィルス以外に、マイコプラズマやクラミジアも
上気道に感染し、これらの病原によって起こる急性呼吸器感染症を
総称して「かぜ症候群」といいます。

くしゃみ、鼻水、微熱、軽度の咽頭痛といった症状をもたらす普通感
冒は、主にライノウィルスが病原であり、かぜ症候群の中では40%
を占めています。一方、インフルエンザウィルスの頻度は、10〜15
%と見られています。

普通感冒とインフルエンザの違いは、まず、普通感冒は緩やかに発
病し、軽い悪寒、鼻炎、咽頭炎が顕著、発熱はあっても37℃台、全
身の疼痛はない、という症状が特徴的です。しかし、インフルエンザ
は急激に発病し、強い悪寒、39〜40℃の高熱、関節痛、筋肉痛、
強い全身の疼痛が現われるなど、普通感冒とは明確に区別される
重篤な呼吸器疾患です。そして、インフルエンザウィルスは低温・低
湿の環境下で最も増殖するため、冬季に流行するものの一つです。

A、B、Cの3つの型があるインフルエンザウィルスのうち、ヒトへの感
染が確認されているのは、A型とB型ですが、地域的な流行にとどま
るB型と違って、大流行を引き起こすA型で特に流行しているのが「H
1N1ソ連型」と「H3N2香港型」です。国立感染症研究所の報告によ
ると、1999年1月第1週から2月の初めまでA型(H3N2)の大流行
があり、その後3月の半ば頃にかけてB型が小流行しました。このよ
うに、A型が流行した後、B型の流行が見られるのが、毎年のパター
ンとなっています。

インフルエンザウィルスは、くしゃみや咳、話をするときの飛沫によっ
て伝播します。したがって、距離が近いほど伝播しやすく、伝播率が
高いほど感染しやすくなります。そして、症状が現われる数日前から
発症後5〜7日間ほどは感染力を持ちます。

インフルエンザは症状が重いことに加え、注意すべきなのは合併症
を起こしやすいという点です。普通感冒の合併症としては、中耳炎、
副鼻腔炎がありますが、その発症頻度はそう高くはありません。しか
し、インフルエンザの合併症には気管支炎、肺炎、心筋炎のほかに、
熱性けいれん、脳炎、脳症、ライ症候群、といった中枢神経系の重
篤な病気が含まれます。身体能力が衰えた高齢者や、母親の免疫
が消失した乳幼児で合併症が起こりやすいので注意が必要です。
                   (日経DIの2月号を参考にしました)

2月の「ひとこと」

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