| 痒くなって赤い発疹が出るジンマシンは、発疹の一つ一つが数十分から数時間 内に消えることが特徴です。1日経ても発疹が消えない場合は他の病気が考え られ、その治療法も異なります。 ジンマシンは夕方から夜に発症することが多いのですが、まず一晩様子を見る ことが勧められる場合と、受診を急いだほうが良い場合があります。息苦しさ や吐き気、腹痛、意識障害を伴う場合は、一刻を争う症状ですから、早急な受 診が勧められます。また、発症の範囲が広いとき、顔に出て腫れがひどときな ども受診が勧められます。 寄生虫が原因のことも 皮膚の表層には、微小血管、末梢神経などが集まっていて、周りには肥満細胞 (マスト細胞)が散らばっています。 肥満細胞は何らかの刺激を受けると、化学伝達物質ヒスタミンを放出します。 放出されたヒスタミンは微小血管と末梢神経に作用します。 その結果、血管は広がり、血管から外へ血液中の血漿成分が漏れ出し、皮膚は 赤く盛り上がってかゆみを引き起こします。 ジンマシンの原因の大半は不明なことが多く、再燃を繰り返す慢性ジンマシン は原因の特定が困難です。 サバを食べたらジンマシンが出たという例では、厳密な検査の結果、一部はサ バが原因ではなく、サバに寄生しているアニサキスだったという報告がありま す。 ジンマシンは食べ物によるアレルギーが多いと思われてきましたが、実際はご くわずかで、大半は非アレルギー性であることがわかってきました。最近注目 されているのは、原因不明の慢性ジンマシンを検討した研究です。 その一つが英国での報告ですが、患者さんの3分の2には自分自身の血液中に ヒスタミンを放出させる原因(自己抗体)がある自己免疫性ジンマシンでした。 原因や誘引として考えられる因子 1.食物では、アレルギー性は全体の数% 成人でピーナツ、魚、エビ、カニなど。小児では卵、牛乳、小麦など。 大半は非アレルギー性で、ヒスタミンを多く含む食物が多い。サバ、豚肉、 タケノコなど。 2.特定の食物の食後、運動が引き金になって起こる パン、ラーメン、エビ、カニ、貝類、タコ、果物、てんぷらなど。 3.花粉症と食物が重なって起こる ウリ科とバラ科の果物が多い。メロン、リンゴ、モモ、ナシ、さくらんぼなど。 4.食品添加物、薬剤(アスピリン、非ステロイド系消炎剤)ウィルス感染、 物理的刺激(圧迫、寒冷、日光、温熱)発汗、精神的ストレスなど。 5.果物・野菜を食べた後に、のど、舌、唇などにかゆみと腫れが出る口 腔アレルギー症候群 接触性ジンマシンの一つで、キウイ、マンゴー、バナナ、リンゴなどで起こ っている。 治療 ジンマシンの元は放出されたヒスタミンで、これは急性ジンマシンも慢性ジンマ シンも原因とを問わずに共通しています。このヒスタミンの作用を抑えるのが 抗ヒスタミン薬であり、第一に選ばれる治療薬です。 抗ヒスタミン剤の中でも推奨されているのが、眠気の起きにくい第2世代の薬 剤で、何種類も服用する必要はありません。 治療のポイントは症状が消えてからも、2週間は予防的に服用を続けることが 勧められます。 ジンマシンを起こす原因がわかっている場合は、それを取り除けば発症を防げ ることはわかっていますが、原因がわからなかったり原因が避けられない場合 は、症状が出ている間の服用が勧められます。 薬を止めると再燃する慢性ジンマシンの場合は、症状の表れ方を見ながら、1 日おき2日おきと服用の間隔をあけていき、治療を根気良く続けることが大切 です。 (参考:健康ライフ 4926) 「蕁麻疹について」「慢性ジンマシンとH2ブロッカー」 「眠くなりにくい抗アレルギー剤」 なども参考になさってください。 |