接触性皮膚炎(かぶれ)とステロイド外用剤

Q:かぶれとはどのような症状ですか

接触性皮膚炎いわゆるかぶれには、一次刺激性接触皮膚炎と
  アレルギー性接触皮膚炎の2つがあり、原因物質に触れたら
  誰でも起こるのが一次性接触皮膚炎で、原因物質に対してア
  レルギー的に感作された人だけ起こるのがアレルギー性の接
  触性皮膚炎です。一般にいうかぶれは後者を指すことが多く、
  かぶれは誰にでも起こるわけはないということです。

Q:どのような物質にかぶれる方が多いですか

A:原因物質には植物、化粧品、金属、その他、化学物質なども
  あります。化粧品で言えば、昔は香料や色素、最近では染毛
  剤、いわゆる白髪染めの成分・パラフェニレンジアミンなどが
  原因になってきます。それから金属ではニッケル、コバルト、
  クロムなどで、ネックレスや時計のベルト、めがねのつるも原
  因となります。
  最近、時計の革にかぶれるケースも増えていますが、実は、
  革をなめす際に重金属が中に入るからであって、革かぶれも
  金属かぶれとされています。その他、パップ剤、点眼薬、消
  毒薬、抗生物質の外用薬などでもかぶれる人がいます。
  他に植物で有名なのが漆、マンゴー、秋の銀杏、それから意
  外にも桜草がかぶれ原因になることがあります。桜草のかぶ
  れは大きな特徴があって、葉を摘むときなどに触った部分
  (手の内側)に筋が並びます。いずれにしても接触性皮膚炎
  の一般の治療原則は原因物質を特定して、接触を避けるこ
  とです。

Q:一次刺激、アレルギー性刺激、どちらも同じような症状なの
  でしょうか


A:一次刺激性接触皮膚炎は、原因物質の毒力つまり皮膚に対
  する障害に強さによって弱い刺激で繰り返し起こるパターンな
  ど症状はさまざまです。しかしアレルギー性接触皮膚炎は比
  較的一定パターンがあり、一度原因物質触れて感作すると再
  び触れたときに同じ部分が赤くなります。そして、ひどくなると
  表皮の細胞が障害され、角化細胞の間に浮腫が起きたり、
  角化細胞そのものに穴があいたような状態になることもあり
  ます。さらに進むとこの小さな水ぶくれ状態がただれて、びら
  んになり、最後にはかさぶたになって治ります。このように一
  つの基本的な流れを繰り返すのが、アレルギー性接触皮膚
  炎の特徴です。

Q:かぶれの症状も含めて、顔に出た皮膚炎はどのような治療
  が良いのですか


A:基本的にかぶれは原因を回避すれば必ず良くなるものですが、
  治るまでには時間もかかります。抗炎症作用の強いステロイ
  ド外用薬は、そうした病悩期間をなるべく短くするために使わ
  れることもあります。一般論としては顔にストロングクラスのス
  テロイドはあまり使わないほうが良いと言われていますが、患
  部が腫れたりジュクジュクしているような強い症状に対しては、
  1週間の使用をめどにして速やかに治してしまうことが先決だ
  と考える医師も多いです。
  連用1週間程度であれば副作用の発現もほどんどないですが、
  使用の条件は、石けんなどを使って必ず原因を取り除いた上
  で行うこと、そして早めに使用を止め、スキンケアを行うことな
  どが大切です。
  ステロイドの経皮吸収は、前腕を1とした場合、顔は13倍くら
  いになります。顔は毛穴が発達しているため常にオイリーな
  状態で、薬が非常に溶け込みやすいわけです。
  効き目が良いかわりに副作用も出やすいということで、顔の
  皮膚炎にはステロイドを長期間使わないということが原則で
  す。

Q:基剤の選択についてはどうでしょうか。

A:まず皮膚の症状を乾燥面と湿潤面に分けます。乾燥面という
  のは、一部だけ赤く腫れている、粉が吹いたようなカサカサ
  している状態です。一方の湿潤面は表皮が破壊された状態
  ですから、小さな水疱やびらんがあるか、その後のかさぶた
  状態です。これに合わせて軟膏基剤とクリーム基剤を使い分
  けるわけですが、軟膏基剤は乾燥面でもオールマイティーに
  使えます。しかし、クリーム基剤は場合によって皮膚を刺激
  することがありますから、湿潤面にはあまり使わないというこ
  とが原則です。
                   (参考:佐藤製薬 医学座談会)

外用ステロイドの基剤について」も参考になさってください。
また、かぶれにはタイツコウも有効で、顔面でもステロイドのよ
うな副作用の心配はありませんから、「タイツコウ」のページも
お読みいただきたいと思います。

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