コレステロール

1.コレステロールと動脈硬化

血液や血管の状態を悪化させる原因は様々であり、過食、偏食、
食品添加物、ストレス、喫煙、運動不足などが、血液中に不要な
物を増やし、血管に負担をかけています。中でもコレステロール
の過剰な摂取は、動脈硬化を進行させる大きな原因です。

動脈は内膜、中膜、外膜の3層になっており、正常な状態ではこ
の3層は隙間無く並んでいますが、内幕を保護する内皮細胞が傷
つくと隙間ができ、そこから血液の成分、特にコレステロールなど
の脂分が血管に侵入します。この侵入した異物を取り込むのが白
血球のひとつであるマクロファージであり、マクロファージは異物が
ある限り取り込み続け、しまいにはマクロファージ自身の細胞膜が
破れて、取り込んだ異物をまき散らすことになります。
するとまた別のマクロファージがやってきて取り込みを開始するの
ですが、これを繰り返すうちに、どんどん内膜の傷が悪化すること
になるのです。その上、血管壁を治すために血小板が集まり、血
の固まりができます。結果的には内膜は膨れ上がり、血液の通り
道は狭くなり、血液が詰まりやすい状態に陥るのです。その時、
血液がサラサラでなくドロドロだったら、いっそう詰まりやすくなる
のは避けられません。

コレステロールによる動脈硬化はこのような仕組みで起こります。
つまり、コレステロール値が高いということは、動脈硬化が起こり
やすい、進行しやすいということを意味しているのです。

2.コレステロールの善玉と悪玉

コレステロールに善玉と悪玉があるのはご存じのかたも多いと思
います。血液中のコレステロールはタンパク質と結びつき、リポタ
ンパク質 LDL、HDLとして存在しています。LDLは各細胞にコレ
ステロールを運び、HDLは細胞から余分なコレステロールを回収
するという役割がありますが、コレステロールが過剰になるとLDL
が増加し、動脈硬化の原因となるのです。
そこで通称、LDLは悪玉コレステロール、HDLは善玉コレステロ
ールと呼ばれています。

コレステロール自体、身体に不可欠な物質であり、脳や血液、筋
肉、内臓各器官に存在しているほか、細胞膜やホルモンの成分
として使われています。最も重要なのは脂肪を分解する胆汁酸の
原料としての役割です。

LDL、HDLの2種類のコレステロールのバランスを正常に保つに
は、食生活が重要なポイントとなります。
コレステロールの過剰摂取を改め、善玉を増やす食品を多く摂る
ことで血液や血管はずいぶんきれいに保てるのです。

3.コレステロールと食生活のポイント

血液と血管を健康に保つためには、悪玉コレステロールの増加と
なる過剰なコレステロール摂取をやめ、コレステロールの蓄積に
つながる動物性脂肪を控え、コレステロールの吸収を阻害する食
物繊維をたっぷり摂ることがポイントとなります。

では、具体的にはどんな食品に含まれている、どんな成分が効果
的なのでしょうか。まず成分としてはEPA(エイコサペンタエン酸)
DHA(ドコサヘキサエン酸)、食物繊維、タウリン、エリタデニンな
どがあげられます。

EPAとDHAは不飽和脂肪酸で、血液中の脂質を減らし、血液が
ネバネバするのを防ぐほか、血を固まりにくくしたり、血液の弾力
を保ちます。この物質を豊富に含むのは、アジやサバ、イワシと
いった背の青い魚です。

食物繊維は野菜、海草、コンニャクや豆類に多く含まれています。
特に水溶性の食物繊維は、水に溶けるとゼリー状になり、余分な
脂肪やコレステロールを包み込んで一緒に排泄してくれる作用が
あります。

タウリンはイカなどに含まれています。イカにはコレステロールも
含まれていますが、タウリンはそのコレステロールを減らしたり、
血圧を正常に保つ働きがあるのです。そしてシイタケに含まれる
エリダデニンには、コレステロール代謝や排出作用を促進する働
きがあり、小腸でコレステロールが再吸収されるのを防ぐ作用も
あります。

食生活の重要性」も参考になさってください。

5月の「ひとこと」

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