コレステロールと中性脂肪

コレステロールは、人間の体内にある脂質で、血液中だけではなく、体内
に広く分布しています。

コレステロールというと、体にとってよくないもの、と考える方が多いかと思
いますが、実は私たちに命を維持するのに不可欠な物質でもあるのです。
私たちの体は、無数の細胞から成り立っていますが、コレステロールは、
この細胞の膜を作る上で重要な成分でもあるのです。成長期の子供では
細胞分裂が盛んなので、血液中のコレステロールは低くなっています。
また、コレステロールは、たんぱく質や糖質の代謝などに関わる副腎皮質
ホルモンや、生殖機能に関わるホルモンなどといったステロイドホルモン
の材料にもなります。さらに、食物中の脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸
の材料にもなっています。
コレステロールは、食事から体内に取り入れられるだけではなく、体内で
も合成されています。コレステロールを合成するのは肝臓が60〜70%
で、小腸や副腎、皮膚などでも作られています。食事から取り入れるのは
約30%で、健康な人なら全体が良い量になるように調節されています。

脂質の仲間で、コレステロールと同じように悪者扱いされがちなのが、中
性脂肪です。中性脂肪も、実は体内でエネルギーの貯蔵庫という重要な
役目を果たしています。
私たちの活動のエネルギー源は、おもに糖質に依存していますが、糖質
を十分に取れなかったときや、運動量が大幅に増えたときなどには、脂質
をエネルギー源として使います。そのようなときの予備用のエネルギー源
が中性脂肪なのです。中性脂肪は、貯蔵用のエネルギーなので、皮下脂
肪や内臓脂肪といった脂肪組織に蓄えられます。皮下脂肪は体から体温
が奪われないようにする断熱材としての働きや、体をけがから守る弾力性
のあるクッションの役割を果たしています。また、内臓脂肪は、臓器があ
ちこち動かないよう一定の位置に保つ、いわばパッキングのような役割を
しています。
このような役割を持つ中性脂肪ですが、コレステロールと同じように、血
液中に増えすぎると、やはり動脈硬化などの原因になってしまいます。
                         (Bagel 通巻14号)

コレステロール」「高脂血症と悪玉コレステロール」のページなども参考
になさってください。 

3月の「ひとこと」

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