言葉の威力

誰にでも口ぐせや、よく使う言葉があります。私たちは何気なく口ぐせを
言いますが、その言葉には言葉どおりの状況を招く力があるのです。
一度口にした言葉には不思議な力が宿る(言霊)と古くから信じられて
きましたが、それはあながち迷信とは言えないのです。その証拠に、使
う言葉によって、人間の体内では分泌されるホルモンが違うことがわか
っています。

人間が他の動物と違う点は、人間の脳が「想像する」機能を備えている
ことです。この働きはものを考えたり判断したりする、進化した新しい脳
(大脳新皮質)で行われます。
それに対し、古い脳(大脳辺縁系)はいわゆる自律神経と呼ばれ、呼吸
や心拍、消化・吸収など、無意識のうちに行われる働きをつかさどって
います。そして新しい脳の作るイメージに反応し、体の諸器官に指令を
出します。

誰かに怒ったり陰口を言ったりすると、口に出した言葉は脳に届き、そ
れにふさわしい、良くないイメージを生みます。すると、脳内にはアドレ
ナリンという強い興奮をもたらすホルモンが分泌されます。これはスト
レスを感じたときに出るホルモンで、免疫力を下げ、老化を促進し、生
活習慣病の引き金にもなります。
逆に良いイメージを生む言葉を使えば、脳内にβ-エンドルフィンという
ホルモンが分泌されます。これは爽快感を強めることから快楽ホルモン
とも呼ばれ、物事に取り組む意欲が湧くように仕向けます。また、免疫
力を高め、皮膚の色つやを良くし、老化を防止するすばらしい働きをし
ます。
このように、使う言葉によって分泌されるホルモンが異なり、その働き
によって行動が前向きになるか、後ろ向きになるかが変わるわけです。

私たちは、物事を考えたり社会生活を行う時、常に言葉を使います。そ
して、毎日、自分が話す言葉をひとことも漏らさず、誰よりもよく聞い
ているのは自分自身です。
ですから、ふだんから美しい言葉、おおらかさや愛にあふれた言葉を使
う習慣をつけ、脳を良いイメージで満たすようにしましょう。その良いイ
メージは、あなたの心に慈愛や活気をはぐくむ糧となるのです。
        (参考:あなたが変わる「口ぐせ」の魔術 佐藤富雄著)

4月の「ひとこと」

「こらむ」と「ひとこと」項目別