虫垂炎

虫垂炎の診断は、基本的には理化学的、血液学的、炎症などの所見
によって開腹手術が適当か同化が決められます。しかし、典型的な所
見を欠くものでは、、絶対的だという根拠となる臨床的所見と検査法が
ないために、経験豊富な医師でも決定診断に難渋することが多いよう
です。特に高齢者や小児では重症化してしまうまで症状が出にくいこ
とが多く、慎重な鑑別診断をしてはじめて虫垂炎の診断がつくことも少
なくありません。
鑑別する主な病気としては、急性胃腸炎、急性回腸末端炎、右結腸
憩室件、メッケル憩室炎、尿路結石炎、急性胆のう炎、女性では子宮
付属器炎、子宮外妊娠、小児では腸間膜リンパ節炎、高齢者では右
側結腸ガンなどがあります。

症状については

@典型的な場合は、最初に上腹部に痛みを感じ、数時間後に右下腹
 部に痛みが限局する。

A悪心、嘔吐、程度の差はあるとしても急性虫垂炎の90%には、悪
 心を伴う。嘔吐は1、2回程度と少なくて腹痛の後にくることが多い。

B成人では便秘傾向となるが、小児では結腸刺激症状を伴なって下
 痢を訴えることがある。 C体温は37度台の発熱のことが多く、老人
 では平熱の場合が多い。

診断項目には、直腸指診、血液検査、尿検査、腹部単純X線像、超
音波診断などがあります。

治療は原則として虫垂切除ですが、カタル性虫垂炎は抗生物質で治
癒づる症例があることや、軽症虫垂炎を手術して癒着性腸閉塞を含
め、術後の愁訴は起こりうることを考えて慎重な選択が必要になりま
す。最近では、超音波検査で腫大した虫垂が描出できたら手術の適
応といわれています。        (参考:神薬国保 第64号)

5月の「ひとこと」

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