| 熱中症は暑い環境(気温、湿度、風、日射)で発生する障害の総称で す。熱中症の中でスポーツで問題になるのは、主に熱疲労と熱射病 です。 1.熱疲労 大量の汗をかき、水分の補給が間に合わないときの脱水が問題にな ります。症状は、だるさ、脱力感、めまい、吐き気、嘔吐、頭痛などで す。涼しい場所に運び、衣服を暖めて寝かせ、水分(0.2%程度の食 塩水)を飲ませれば通常は回復します。 2.熱射病 体温が異常に高くなって起こるもので、死の危険が迫った緊急状態 です。体を冷やしながら、一刻も早く集中治療のできる病院へ運ぶ必 要があります。高体温(40℃以上。スポーツによる熱射病ではそれほ ど高くなくても重症となります)、意識障害(言動がおかしい、応答が鈍 いなど)が特徴です。発症から30分以内に体温を下げることができれ ば、合併症の発生もなく救命できます。そのため現場で体を冷やすこ とが重要になります。全身に水をかける、濡れタオルを当ててあおぐ、 頚部・脇の下、大腿の付け根を冷やす、などが効果的です。 運動すると、筋肉で大量の熱が発生します。激しい運動では、安静時 の10〜15倍。20〜30分で体温を4度上昇させる熱量に相当します。 それほど高くない気温でも熱中症が発生するわけもここにあります。 気温、湿度が高い場合にあ、熱の放散が制限され、なおいっそう熱 が体にたまり、発症しやすくなります。 スポーツ活動時に熱中症予防には @環境条件を把握し、それに応じた運動、水分の補給 暑い時期の運動は涼しい時間帯に行う。激しい運動を避け、休息と水 分補給を頻繁にする。体重の3%以上の水分が失われると体温調節 に影響する。水分補給は運動前後の体重減少を2%以内にする A暑さに徐々に慣らす 急に暑くなった日、合宿の初日などに熱中症が多発している。体が暑 さに慣れていないためなので、暑くなった日は運動を軽くして、徐々に 慣らしていく。 B個人の条件を考える 発熱、下痢、疲労など体調が悪いときは暑い中では無理に運動をし ない。体力の低い人、肥満者は特に注意する C服装に気をつける 体内の熱は皮膚から放散する。その熱放散には衣服が関係するので 薄着にし、吸湿性、通気性の良いものを選ぶ。暑い日には熱を逃が さないウェアが危ない D具合が悪くなったら早めに運動を中止する 無理は事故のもとである。 暑い中ではトレーニングの質が低下し、トレーニングの効果も上がら ず、消耗も激しい。 (参考:くらしの百科No.269) 「熱中症に注意」」なども参考になさってください。 |