頻尿や尿漏れの治療

頻尿や尿漏れは命にかかわる病気ではありませんが、多くの人は症状に悩
みながらも、病院に足を運ばないのが現状のようです。
男女別にみると、泌尿器科受診率は男性のほうが女性よりも高く、年齢別に
見ると40〜50歳代の受診率が低く、年齢が高くなるにつれて受診率が上
がるという報告があります。女性の場合は、泌尿器科受診を恥ずかしいと思
う心理があり、我慢してしまう傾向が強いようです。

尿漏れや頻尿の多くは、適切な治療によって症状をうまくコントロールできる
ようになりました。

過活動膀胱
治療法は、尿漏れのタイプによって違い、急に我慢できない尿意が襲ってく
る過活動膀胱では薬物療法が中心で、効果的な薬があります。
代表的な治療薬は「抗コリン薬」と呼ばれる薬です。膀胱の筋肉を支配する
副交感神経から分泌されるアセチルコリンという物質を抑える作用(=抗コ
リン作用を持つ薬)があり、膀胱の緊張を緩めて、急な収縮が起こらないよ
うにします。また、尿意を抑え、頻尿を改善する効果もあります。

腹圧性尿失禁
くしゃみやせきをした時などに尿が漏れてしまう腹圧性尿失禁では、軽症の
場合、骨盤底筋群を鍛える体操をまず勧められることが多いです。このタイ
プの尿失禁に対しては、薬は補助的に使用されているのが現状です。代表
的な薬としては、脳の交感神経を刺激して、尿道括約筋をしめる働きをする
「β刺激薬」という薬があります。これは気管支喘息にも使用されているも
のです。また、閉経後の女性ホルモンの減少によって起こる、尿道やその周
囲の組織のゆるみによる尿漏れには、「ホルモン薬」が有効なケースがあり
ます。このほか、根治療法として手術があります。膣から通した特殊なメッシ
ュ状のテープで尿道の位置を安定させるもので、成功率も高く再発率が少
ないことが報告されています。一気に治してしまいたい人にとっては良い選
択ですが、一般的には体操と薬物療法を併用しても症状が改善しない人
や、走っただけでも尿が漏れてしまう重症な人に勧められています。

一方、膀胱炎による頻尿は、原因菌を殺す抗菌剤で治せます。ニューキノ
ロン系抗菌薬が多く使われ、数日から1週間程度の服用で改善されます。

予防には

尿漏れの悪化を防いだり予防のためには、肥満と便秘の解消が重要です。
肥満は尿漏れの直接の原因ではありませんが、欧米の大規模な調査で、
過活動膀胱と腹圧尿失禁のリスク因子とされています。
また、便秘は直腸に溜まった便が膀胱を圧迫して、尿漏れの症状を強め
ることがあります。
対処として下剤ばかりに頼っていると、便秘体質からの脱出はできません
から、食物繊維の豊富な野菜や海藻類を多く摂ったり、腸の善玉菌を増
やすオリゴ糖などを上手に利用し、食生活を見直すことが大切です。
尿漏れが気になるからといって、水分摂取を必要以上に控えることは良く
ありません。水分不足は便秘や膀胱炎、尿道結石などを引き起こす恐れ
があります。外出前や就寝前など、尿漏れが気になるときには、利尿作用
のあるカフェインを含むコーヒーや緑茶、紅茶は控えて、番茶や麦茶、ミネ
ラルウォーターで水分を補給しましょう。
           (参考:マイファーマシー4号)

成人女性に多い尿失禁」「女性に多い尿トラブル」「膀胱炎
急性膀胱炎と治療薬の注意」   なども参考になさってください。

7月の「ひとこと」

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